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入社するまでわからなかった中小企業向きの性格

投稿日:2015年10月15日 カテゴリ:学生向け

「就活で苦労しなかったCさんの話」の

最後にふれたお話です。

 

自分の夢が明確で、

自分の夢を実現するステージに

しっかり内定を得て入社したにも関わらず

3年間で転職した理由は何だったのでしょうか

 


就活のときに考えた条件
 

 

僕が就活のときに考えていた条件は

夢であったユビキタスの世界を作る企業であることの他に、

いずれ独立して起業をしようと考えていたため

ある程度大きな会社で、

企業としての仕組みがしっかりと整っている会社

という基準で探していました。

 

その結果、

・SEという職種のあるIT企業

・社員数1000名以上の会社

・自分の夢を聞いてもそれを真剣に受け止めてくれる会社

・ユビキタス事業が事業計画にある会社

という条件で探す事になりました。

 

筆記試験で落とされた会社には

確認はできなかったのですが、

それ以外の会社には上の4つの条件が

当てはまることを確認しながら選考を進み、

採用担当者だけが真摯に受け止めてくれても

社長や役員が受け止めてくれないと意味がない

とも考えていたので役員にも同様の確認を念入りにして

最終的に1社を選びました。

 

その会社の役員面接でこう言われました。

「現在弊社にはユビキタスを推進する部署はない。

でも、その分野には是非進出したいと思っているから

来年には部署ができる予定です。

きみがその部署に入れる保証はないけど、

会社がきみを相応しいと思ったら、

その部署に配属される可能性はある。」

 

それに対して

「わかりました!僕そこの部署に行きます!!!」

と意志表明をして入社を決意したのでした。

 


配属先は誰が決める?
 

 

迎えた入社式

いよいよ配属先の発表です。

 

ユビキタスの世界を作る技術者に

なりたくてこの会社に入社を決意したわけなのですが、

まだユビキタスの部署は新設されていなかったため、

どこの部署で開発の仕事に携われるか

楽しみにしていました。

 

まずは営業部配属が発表されます。

当然ですが僕の名前は呼ばれません。

 

つぎに製造部(技術者)配属の発表です。

なぜか僕の名前は呼ばれません。

 

「あれ?」

 

と思ったのもつかの間

企画部配属として名前が呼ばれたのです。

 

いまだからこそ会社のこの采配は理解できます。

新しい技術に大きな情熱を持っていて、

その世界の実現に命をかけようとする人を

プログラマーとして育てるのか、

企画として育てるのか

 

答えは簡単なのですが、

当時の僕にはそれが理解できず

不満をもったものでした。

 

でも大切なことを忘れてはいけません。

会社は社員一人ひとりの望みを叶えるために

存在しているのではなく、

会社の求める未来を実現するために

社員を雇用し、その対価として給料を

支払ってくれていると言うことを

 

会社の人事は会社が決めるのです。

 


会社によって求める働き方が違う
 

 

企画部として働き始めてすぐに

大きな壁にぶつかりました。

 

もともと志望の部署ではなかったとはいえ

単純なので配属された企画部で

全力で頑張る気満々です。

 

担当をさせていただく事業部の

営業部のサポートが主な仕事だったので、

いまの営業部にはどんな問題があるのか

何がどうなれば理想に近づくのかを

聞きに行き、それを実現するべく

部署の部長と話をしていたときです。

 

考え方が合わないのです。

 

後で聞いた話では

営業部からすると企画部は保守的という

印象を持たれていました。

 

企画が保守ってなんだよ!

 

と思いましたが、

新人ながらも今の営業部が求めていることと、

企画部の方針に違いがあることがよくわかりました。

 

可愛くない新入社員の僕は

これの是正をしようと思ってしまいました。

でもこれって上手くいかないのですよ。

 

今ならわかります。

入ってきて3ヶ月ペーペーが

今までのやり方、伝統を真っ向から否定して

新たなものを作り上げることに対して

反発がでないわけありません。

 

この件に限りませんが、

入社して3年間の間、

営業部が必要とする形を実現するために

会社の方針・やり方と立ち向かい

ぶつかりまくった日々でした。

 

入社して3年で気付きました。

この大きな企業が僕に求めていたことは、

会社の改革ではなかった。

会社の枠組みの中で創意工夫をして

周りと調和しながら微調整していくこと

だったのです。

 

既に会社の枠組みがしっかりとできあがっている

大きな会社で、僕の求める働き方はできませんでした。

枠組みの中で出世して枠組みから変えていける

ポジションになれば話は別かもしれません。

 

しかし出世している人は

どうやらそういうタイプの人ではありませんでした。

 

岡山の中小企業に転職をして、

責任範囲の広さにとまどいはしたものの

自分の裁量でできる仕事の幅が大きく、

そして自分がダメな時にはダメなりに、

自分が頑張った時には頑張った時なりに

会社への影響がよく見えました。

 

就活しているときに気付くことはできなかったのですが、

仕事に責任を求め自由を与える会社と、

仕事に調和を求め規律を与える会社が

あったのです。

 

人によってどちらが向いているかは、

自己分析をしたらわかることと思います。

ぜひしっかり考えてみてください。